年齢区分	0～	10～	20～	30～	40～	50～	60～	70～	80～	90～
患者数	666	178	342	486	738	1034	2735	3838	2278	603

リウマチ科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
070560xx99x00x	重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患　の治療	10	23.40	14.67	18.18%	67.90
070560xx97xxxx	重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患　の手術	-	-	34.59	-	-
180030xxxxxx1x	その他の真菌を除く感染症の治療（２型糖尿病の合併症あり）	-	-	20.80	-	-
040110xxxxx0xx	間質性肺炎の治療	-	-	18.57	-	-
070560xx99x70x	重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患　の治療（ガンマグロブリン療法）	-	-	18.79	-	-

　リウマチ科では，外来を中心にリウマチ性疾患の診断・治療を行っています。自己免疫疾患は，腎臓などの内臓障害を伴うこともあり，経験のある医師による診療が重要になってくる病気のひとつです。

呼吸器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
040040xx99200x	肺がんの検査（診断穿刺）	152	3.40	3.05	0.52%	71.49	内科用気管支鏡（前日入院用）
040040xx99040x	肺がんの化学療法（分子標的薬以外）	92	7.90	8.60	0.00%	68.12	経口抗悪性腫瘍薬
040040xx9900xx	肺がんの治療（化学療法以外）	60	10.47	13.49	38.46%	72.72
040110xxxxx0xx	間質性肺炎	50	17.40	18.57	12.86%	72.26
040040xx9905xx	肺がんの化学療法（分子標的薬）	26	28.58	18.98	0.00%	69.46

　呼吸器内科では，肺がんや肺炎等の治療のための入院が多くなっています。
　令和4年度は肺がんの検査や治療を目的とした入院が多くランクインしており，その中でも肺がんの診断をするための検査が最も多くなっています。当科は，呼吸器外科・放射線治療科・腫瘍内科等と密接に連携し，診断と治療を行っています。
　また，肺炎の患者さんも多く，一般的に高齢になるほど重症になる傾向があります。

循環器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
050070xx01x0xx	頻脈性不整脈の治療（心臓カテーテル治療）	150	5.67	4.65	0.00%	65.83	高周波カテーテルアブレーション（ＲＦＣＡ）術3泊4日
050130xx9900x0	心不全の治療	117	18.05	17.54	40.94%	81.32	心臓カテーテル検査2泊3日
050050xx9920x0	狭心症などの心臓カテーテル検査（血管内超音波検査を伴うもの）	102	3.47	3.22	0.00%	69.24	サムスカ導入パス
050050xx0200xx	狭心症などの手術（心臓カテーテル治療）	99	5.29	4.26	1.01%	70.41	経皮的冠動脈形成術（ＰＣＩ）
050210xx97000x	徐脈性不整脈の手術	73	6.29	9.89	4.05%	79.64

　循環器内科での最も多い症例は，不整脈治療としての高周波カテーテルアブレーション術です。特に，心房細動を起こした患者さんに対する原因検索・治療を行っています。
　また，心臓に栄養を送る冠動脈の詰まりを評価するカテーテル（細長い管のこと）検査を多数行っています。
　近年，高齢化に伴い，心不全患者が増加しており，心不全パンデミックと言われています。心不全の原因検索を行い複数の心不全治療薬の適応を検討しています。患者さんは，当院での急性期治療後，自宅退院したり，転院して継続治療やリハビリをされており，地域連携医療機関との連携に力を入れています。

消化器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
060100xx01xxxx	大腸ポリープの内視鏡治療	195	3.11	2.64	0.00%	69.94	大腸ポリープ（2泊3日）
060020xx04xxxx	胃がんの内視鏡治療	127	6.89	7.76	0.00%	74.37	内視鏡的粘膜下層剥離術
060340xx03x00x	胆管（肝内外）結石、胆管炎の治療	90	10.20	8.94	9.78%	77.79
060035xx04xxxx	大腸がんの内視鏡治療	80	6.59	6.59	0.00%	71.50	大腸粘膜下層剥離術
060350xx99x00x	大腸がんの治療	43	10.21	10.33	2.22%	64.28

　消化器内科では，大腸ポリープや胃がんの内視鏡治療のための入院が多くなっています。がん検診や人間ドックなどで早期に発見されたがんに対する内視鏡治療を行っています。消化管の内視鏡的治療の一例として，胃がんに対する治療があります。早期胃がんに対して上部消化管内視鏡（胃カメラ）を用いて治療を行います。粘膜下層剥離術（ＥＳＤ）が主な治療方法となっています。次に胆石や胆管炎といった胆道の病気が挙げられます。胆石で胆管が詰まって炎症を起こすなどが典型的な症例で，胆管をチューブで広げる，胆石を除去するなどの治療が内視鏡を用いて開腹することなく行われます。
　消化器がんの治療は，外科，腫瘍内科と連携を取り行っています。

腎臓・内分泌内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
110280xx991xxx	腎炎・腎不全の治療（経皮的腎生検を含む）	47	7.32	6.45	0.00%	61.87	エコー下腎生検
110280xx9901xx	腎炎・腎不全の治療（透析あり）	46	11.89	13.82	6.52%	68.67	透析導入パス
110280xx9900xx	腎炎・腎不全の治療	33	11.36	11.77	16.28%	61.91
110260xx99x0xx	ネフローゼ症候群の治療	16	20.88	20.06	16.67%	69.50
110280xx02x00x	腎炎・腎不全の治療（内シャント設置術）	16	20.25	7.59	5.00%	65.25

　腎臓・内分泌内科の最も多い病名は腎炎・腎不全です。これは日本人の高齢化により，高血圧・動脈硬化性疾患の最終像としての腎不全が年々増加している傾向と関連するもので，心臓の病気とも密接な関わりがあります。腎臓の組織を採取する腎生検や，薬物療法のほか血液浄化療法（透析など）を行います。
　また，高血圧症には，血圧を調整するホルモンや血管の異常で血圧が上昇する疾患が隠れていること（二次性高血圧症）もあり，当科では，二次性高血圧症が隠れていないかどうかを詳しく検査しています。

糖尿病・代謝内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
10007xxxxxx1xx	２型糖尿病の治療（インスリン注射あり）	37	18.00	14.28	7.89%	63.81.	糖尿病
100040xxxxx00x	糖尿病による意識障害や昏睡の治療	19	18.37	13.43	15.00%	57.84
110310xx99xxxx	腎臓又は尿路の感染症の治療	-	-	13.61	-	-
100040xxxxx01x	糖尿病による意識障害や昏睡の治療（誤嚥性肺炎などの合併症あり）	-	-	23.75	-	-
10008xxxxxx1xx	その他の糖尿病の治療（インスリン注射あり）	-	-	18.69	-	-

　糖尿病・代謝内科では，糖尿病や脂質異常症・高度肥満症などの代謝疾患について治療を行っています。最も多いのは2型糖尿病の治療となっています。また，近隣医療機関より高血糖の是正やインスリン導入・合併症精査目的に紹介される症例や，他診療科より術前やステロイド導入後の血糖コントロールを依頼される症例が多くを占めています。
　糖尿病については，毎週水曜日の午後に糖尿病教室を開催し，糖尿病患者さんの知識を深めるためのお手伝いに積極的に取り組んでいます。代謝疾患においては，患者さん自身も主治医チームの一員として，医師，看護師，薬剤師，管理栄養士，臨床検査技師，理学療法士などと協力しながら治療することが大切ですので，チーム医療で疾患治療に取り組んでいます。

脳神経内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
010060x2990401	脳梗塞（脳卒中発症3日目以内でJCS10未満、発症前ADLが軽度の障害）の治療（脳保護剤使用）	87	15.91	15.97	58.43%	71.43	脳梗塞
010230xx99x00x	てんかんの治療	40	8.88	7.33	15.69%	64.13
010061xxxxx0xx	一過性脳虚血発作の治療	23	7.13	6.30	0.00%	69.83
010060x2990411	脳梗塞（脳卒中発症3日目以内でJCS10未満、発症前ADLが軽度の障害、てんかんなどの合併症あり）の治療（脳保護剤使用）	22	13.73	17.76	41.67%	75.00	脳梗塞
010060x2990400	脳梗塞（脳卒中発症3日目以内でJCS10未満、発症前ADLが中等度以上の障害）の治療（脳保護剤使用）	18	17.22	19.98	72.22%	86.78	脳梗塞

　脳神経内科で扱う病気で，最も多いものは急性期脳梗塞となっています。患者さんの状態と，行った治療内容によりＤＰＣコードは異なっていますが，トップ5のうち脳梗塞が大半を占めています。血栓溶解療法で超急性期治療を行えば，後遺症を少なくすることができます。なお，ＪＣＳは意識障害の深度を評価する分類で，桁数が大きくなるほど意識レベルが低下していることを表します。

血液内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
130030xx99x5xx	悪性リンパ腫の化学療法（リツキシマブ）（好中球減少症への治療薬使用）	41	19.71	19.67	0.00%	67.76	化学療法汎用入院パス
130010xx97x2xx	急性白血病の化学療法（輸血あり）	17	36.82	37.16	5.88%	62.47
130030xx97x50x	悪性リンパ腫の化学療法（リツキシマブ）（好中球減少症への治療薬使用）（輸血あり）	14	25.00	30.75	0.00%	67.86
130030xx99x3xx	悪性リンパ腫の化学療法	14	19.93	15.07	0.00%	72.71
130040xx99x5xx	悪性リンパ腫の化学療法（リツキシマブ）（好中球減少症への治療薬使用）	12	7.75	16.47	0.00%	69.83

　血液内科では，完全無菌室（クラス100）を8床有し，急性白血病や悪性リンパ腫に対する強力な化学療法や造血幹細胞移植にも対応しています。
　造血幹細胞移植は平成15年度から行っており，令和4年度までに計156件の実績があります。

腫瘍内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
06007xxx9908xx	膵臓、脾臓の腫瘍の化学療法（イリノテカン塩酸塩　リポソーム製剤）	63	3.81	5.46	0.00%	73.03	2泊3日反復化学療法汎用入院パス
060035xx99x6xx	大腸（結腸）がんの化学療法（ベバシズマブ）	56	3.09	4.44	0.00%	63.13	2泊3日反復化学療法汎用入院パス
060040xx99x6xx	直腸がんの化学療法（ベバシズマブ）	55	2.65	4.38	0.00%	70.04	2泊3日反復化学療法汎用入院パス
06007xxx9906xx	膵臓がんの化学療法（フルオロウラシル+レボホリナートカルシウム+イリノテカン塩酸塩+オキサリプラチン）	55	3.82	5.06	0.00%	66.09	2泊3日反復化学療法汎用入院パス
060010xx99x40x	食道がんの化学療法	52	4.77	8.87	0.00%	70.50	化学療法「シスプラチン+フルオロウラシル」パス

　腫瘍内科では消化器がんを中心に，各種進行がんに対して，最新のがん薬物療法を行っています。また，がん薬物療法と並行して緩和支持療法を行い，一人一人の生活スタイルにあった治療を続けられるよう支援しています。
　臓器別の各診療科と連携しながら，原発不明がん，甲状腺がん，皮膚がん，頭頚部がんなど，多くの進行がんの全身治療も担当します。
　治験や臨床試験にも参加し，新しい治療法の開発に寄与しています。

小児科(一般および新生児)

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
080270xxxx1xxx	食物アレルギーの検査	176	1.00	2.09	0.00%	2.32	食物アレルギー負荷試験
060380xxxxx0xx	ウイルス性腸炎	39	2.82	5.70	3.92%	4.03
040090xxxxxxxx	急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症の治療	38	3.84	5.89	0.00%	0.66
140010x199x0xx	低出産体重児（出生時体重2500g以上）	33	4.91	6.13	3.03%	0.00
030270xxxxxxxx	上気道炎	31	2.77	4.79	2.56%	3.03

　小児科では食物アレルギーに対して日帰り入院での検査を行っています。その他に，ウイルス性腸炎や気管支炎，気管支喘息といった小児呼吸器疾患の症例が多くなっています。患者さんの平均年齢が5歳未満であり，小さなお子さんの呼吸器治療の重要性が分かります。
　また，ＮＩＣＵ（新生児集中治療室）では，地域周産期母子医療センターとして地域の中心的役割を担い，ハイリスクな分娩をはじめ，周辺地域の産院からの新生児搬送を受け入れ，早産・低出生体重児を中心に診療しています。
　小児外科と連携し，以前は仙台でしか受けられなかった治療の一部についても当院で対応しています。

外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
060160x001xxxx	鼠径ヘルニア（15歳以上）の手術	124	4.46	4.59	0.00%	72.46	成人鼠径ヘルニアSS（前日）
060035xx010x0x	大腸（結腸）がんの手術	96	10.83	15.40	4.17%	72.90	腹腔鏡下結腸切除術（前日）
090010xx010xxx	乳がんの手術（脇の下のリンパ節切除を伴う乳房部分切除）	83	9.60	9.99	2.41%	61.53	乳腺腫瘍手術（乳房温存用）
060335xx02000x	胆のう炎の手術	74	7.07	6.93	5.41%	65.39	腹腔鏡下胆嚢摘出術（前日）
090010xx02xxxx	乳がんの手術（脇の下のリンパ節切除を伴わない乳房部分切除）	69	4.83	5.67	0.00%	62.22	乳腺腫瘍手術（乳房温存用）

　外科で最も多い症例は鼠径ヘルニアで，子供だけでなく成人にも多くみられ特に40歳以上の男性が多い傾向にあります。次に多いのは大腸がんの手術で，患者さんの経過の一例としては，消化器内科で検査を行った後に外科にて入院，手術を行い腫瘍内科にて化学療法のために計画的に短期入院を繰り返すというものが挙げられます。在院日数も全国平均と比較しても全般的に短い入院期間となっています。乳がんの手術症例も多く，乳腺外科指導医を含むを2名体制で診療にあたっており，乳房再建実施施設にも認定されています。胆のう結石症の症例も多く，当院では胆のう結石の手術は腹腔鏡下で行われており，主に患者用パスを用いた入院プログラムで診療しています。

心臓血管外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
050161xx9900xx	解離性大動脈瘤の治療	18	22.17	16.55	15.79%	74.11	心臓血管外科　術前～術後パス
050080xx0101xx	弁膜症の手術（ロス手術等）	16	19.31	21.78	6.25%	65.75
050161xx97x1xx	解離性大動脈瘤の手術	11	30.36	28.45	45.45%	64.36
050050xx0101xx	狭心症，慢性虚血性心疾患の手術	-	-	21.24	-	-
050163xx01x1xx	胸部大動脈瘤の手術	-	-	28.13	-	-

　地元密着型の地域中核病院の一員として院内に当科を開設し10年目を迎えます。まず何より患者さんとそのご家族との対話を重視し，その上でエビデンスを基本とした治療を行っています。種々の心臓血管外科手術に対応しうる柔軟な技術と体制で日々の診療を行っています。また，急性大動脈解離等の緊急性の高い疾患に対しても対応し，地元の方々の多くのご支援をいただくようになりました。

呼吸器外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
040040xx97x00x	肺がんの手術	77	8.25	10.06	3.66%	74.47	胸腔鏡下肺葉切除術
040040xx99200x	肺がんの検査	39	3.03	3.05	0.52%	75.10	外科用気管支鏡（前日入院用）
040200xx01x00x	気胸の手術	21	10.10	9.68	0.00%	33.14	胸腔鏡下自然気胸術SS
040200xx99x00x	気胸の治療（手術なし）	19	9.58	9.24	16.67%	63.79
040020xx97xxxx	縦隔の良性腫瘍の手術	11	7.45	7.84	0.00%	56.27	胸骨縦切開前縦隔腫瘍切除術

　呼吸器外科は呼吸器の病気に対し，呼吸器内科や放射線治療科と協力しながら，手術を中心とした治療を行っています。
　手術は，体の負担が少ない胸腔鏡下手術を積極的に採用しているため，平均在院日数が短くなる傾向があります。気胸の手術の方は，原因となっている肺の基礎疾患の状態や手術までの待機日数によって在院日数が長くなる方もいます。

脳神経外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
010040x099000x	非外傷性頭蓋内血腫（JCS10未満）の治療	89	14.08	19.58	91.40	71.58
160100xx97x00x	頭部外傷の手術	36	11.67	10.14	32.65	79.22
010040x199x0xx	非外傷性頭蓋内血腫（JCS10以上）の治療	29	12.83	23.28	90.32	72.86
160100xx99x00x	頭部外傷の治療	12	7.50	8.54	29.17	81.92
010030xx03x0xx	未破裂脳動脈瘤の手術（脳血管内手術）	11	11.64	9.06	9.09	57.91

　脳神経外科では，手術を最終手段として，脳のあらゆる疾患を診療しています。おもな対象疾患は脳卒中，頭部外傷です。
　脳血管障害については，当院は脳血管内治療指導医在籍施設であり，豊富な治療実績があります。
　くも膜下出血の手術や脳梗塞に対する血行再建術，血管奇形などの治療も行います。
　また，地域がん診療連携拠点病院でもあり，転移性脳腫瘍の治療も増加しています。

整形外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
160800xx01xxxx	股関節・大腿骨骨折の手術	253	15.88	26.42	89.72%	81.80	大腿骨診療計画書
070343xx97x0xx	脊柱管狭窄（腰部）の手術	46	15.24	15.60	39.13%	72.26	腰部脊柱管狭窄症・腰椎椎間板ヘルニア
07040xxx01xxxx	股関節骨頭壊死、変形性股関節症の手術	43	18.98	20.14	62.79%	68.23
070341xx020xxx	脊柱管狭窄（頸部）の手術	38	16.63	19.52	34.21%	72.03	変形性股関節症
160990xx97x0xx	多部位の骨折の手術	35	19.14	16.93	61.54%	60.09

　整形外科では，頭部と内臓を除く，骨，関節，腱，靱帯，筋肉，末梢神経などの外傷や障害を専門的に担います。
　地域の年齢推移と同様に，大腿骨骨折の症例数は年々増加しています。また，脊柱管狭窄症の症例も増加し，男女別から見ると男性の患者さんが約7割となっています。
　当科では，地域との連携を重視し，外傷の緊急手術や手術目的でご紹介いただいた患者さんに対し迅速に対応し早期機能回復に努め，病院や診療所との連携を通じ，術後リハビリの役割分担をはかりながらＡＤＬ（人間の基本的な日常動作）の獲得，ＱＯＬ（生活の質）の向上を目指しています。

皮膚科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
080010xxxx0xxx	膿皮症の治療	18	12.17	13.50	21.62%	70.17
080006xx01x0xx	皮膚がん（黒色腫以外）の手術（その他の手術）	-	-	7.29	-	-
080006xx97x0xx	皮膚がん（黒色腫以外）の手術（腫瘍摘出術・切除術）	-	-	9.34	-	-
080020xxxxxxxx	帯状疱疹の治療	-	-	9.25	-	-
100100xx97x0xx	糖尿病足病変の手術	-	-	24.38	-	-

　皮膚科では，皮膚症状（皮膚・粘膜のできもの，じんましん，湿疹など），皮膚の感染症（細菌，ウイルス），皮下腫瘍，皮膚がんなどを扱います。東北大学病院と連携し，患者さんの希望により，セカンドオピニオンとして紹介します。

泌尿器科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
110080xx991xxx	前立腺がんの検査	355	2.35	2.45	0.28%	69.79	前立腺生検
110070xx03x20x	膀胱がんの手術（化学療法あり）	92	5.75	6.66	0.00%	73.01	経尿道的膀胱腫瘍切除術
110080xx01xxxx	前立腺がんの手術	43	10.74	11.30	0.00%	69.58	前立腺全摘術（前日入院用）
110070xx03x0xx	膀胱がんの手術	42	7.38	6.85	2.38%	75.29	経尿道的膀胱腫瘍切除術
110310xx99xxxx	腎臓又は尿路の感染症の治療	42	9.62	13.61	24.32%	71.40

　泌尿器科の診療は，がんの検査・治療・手術が中心となっています。前立腺がんや膀胱がんは，高齢の方が多く，尿路感染症で緊急入院される方も多数います。治療の中でも抗がん剤，分子標的薬，免疫チェックポイント阻害薬などによる薬物療法は，主に外来にて実施しています。

産科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
120180xx01xxxx	既往帝王切開後の妊娠（帝王切開術）	63	9.22	9.38	0.00%	33.65	帝王切開（7日目）
120170x199xxxx	早産、切迫早産（妊娠週数34週未満）の治療	36	20.83	20.78	25.00%	32.92
120260x001xxxx	分娩異常時の手術	29	8.24	9.37	3.45%	31.52
120165xx99xxxx	妊娠合併症等	-	-	10.62	-	-
120182xx02xx1x	前置胎盤及び低置胎盤の手術	-	-	28.02	-	-

　当院は地域周産期母子医療センターとして，大崎市を中心に県北までの母体搬送を受け入れ，常位胎盤早期剥離などの緊急の処置が必要な妊婦さんや切迫早産，妊娠高血圧症候群などの妊婦さんを受け入れています。
　産褥においては，お母さんの体調回復はもちろんのこと，母子の生活リズムに沿った母乳育児を目標にしています。

婦人科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
120070xx02xxxx	卵巣の良性腫瘍の手術（腹腔鏡手術）	78	4.90	6.04	0.00%	46.23	ラパロ下手術
120060xx01xxxx	子宮筋腫（良性）の手術	73	8.79	9.27	0.00%	46.85	開腹手術
12002xxx01x0xx	子宮頚がんの手術（子宮悪性腫瘍手術等）	53	9.81	10.48	0.00%	57.17	広汎子宮全摘手術
12002xxx02x0xx	子宮頸がんの手術（子宮頚部切除術等）	49	3.96	3.02	0.00%	43.65	円錐切除術パス
12002xxx99x40x	子宮がんの化学療法	45	3.04	4.27	0.00%	66.82	「ドキシルビシン+シスプラチン」化学療法汎用入院パス 2泊3日初回「パクリタキセル+カルボプラチン」化学療法パス

　婦人科では，良性疾患に対する手術療法では，可能な限り腹腔鏡下手術を行います。悪性腫瘍（がん）に対しては，手術療法・化学療法（抗がん剤治療）・放射線療法を組み合わせた集学的治療を行っています。
　治療法の選択はガイドラインに則り，さらに患者さんの希望や全身状態，社会的背景を考慮し決定します。

眼科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
020110xx97xxx0	白内障の手術	345	2.02	2.63	0.00%	76.97	白内障
020160xx97xxx0	網膜剥離の手術	37	4.78	8.05	0.00%	65.19	硝子体3泊4日
020200xx9710xx	黄斑、後極変性の手術	37	3.86	5.80	0.00%	68.35	硝子体3泊4日
020180xx97x0x0	糖尿病性増殖性網膜症の手術	35	5.17	6.31	0.00%	52.97
020240xx97xxx0	硝子体疾患の手術	16	3.38	5.07	0.00%	71.38

　眼科の入院はほとんどが手術目的となります。
　糖尿病性網膜症や黄斑などの網膜や硝子体の病気は，放置することで失明の危険性がある重篤な病気であり，当院では治療に力を入れています。角膜疾患や重度の緑内障，広範囲の形成手術を必要とするまぶたの疾患など専門性の高い疾患に関しては東北大学病院と連携して治療を行っています。

耳鼻咽喉科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
030428xxxxxxxx	突発性難聴の治療	66	7.44	8.56	0.00%	58.24
030350xxxxxxxx	慢性副鼻腔炎の治療（手術含む）	42	6.00	6.23	0.00%	52.31	鼻内視鏡手術（全麻）
030390xx99xxxx	顔面神経障害の治療	40	8.28	8.81	0.00%	60.58
030400xx99xxxx	前庭機能障害（めまい）の治療	38	6.79	4.79	4.08％	64.63
030240xx99xxxx	扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎の治療	33	5.88	5.69	0.00%	43.52

　耳鼻咽喉科は宮城県北唯一の耳鼻咽喉科医常勤施設として，耳鼻咽喉科疾患全般に対応しており，できる限り大崎地域で治療が完結するよう努めています。
　突発性難聴や慢性副鼻腔炎などの治療のほか，上気道狭窄や頚部腫瘍，頚部外傷などに対しても手術を行い対応しています。

救急科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
161070xxxxx00x	薬物中毒の治療	58	2.29	3.61	5.08%	41.07
040081xx99x0xx	誤嚥性肺炎の治療	24	3.33	21.11	68.24%	88.58
160400xx99x0xx	外傷による肋骨等の骨折の治療	20	3.35	9.54	36.36%	68.85
110310xx99xxxx	腎臓又は尿路の感染症の治療	16	4.06	13.61	24.32%	88.06
161020xxxxx00x	熱中症，低体温症などの体温異常の治療	15	3.80	6.70	53.33%	77.40

　救急科では，各科専門医と連携して，病気や症状を限定することなく，救命救急センターにおける特に重症な救急患者の初期診療，重症患者の集中治療，病院前救護，災害医療，メディカルコントロールを行っています。
　当科での初期診療後に入院が必要な場合は，該当する診療科へ円滑な引き継ぎを行っています。また，当地域では夜間入院に対応できる医療機関が限られていることから，地域の医療機関とも連携し，当科での治療後早期に受け入れしていただいています。
　また，薬物中毒の救急疾患による入院も多く，これらの患者さんは精神科的な背景が多いことから，精神科との協力体制が欠かせません。

	初発	再発	病期分類基準（※）	版数
Stage I	Stage II	Stage III	Stage IV	不明
胃癌	185	24	20	63	22	114	1	8
大腸癌	121	12	69	97	90	225	1	8
乳癌	61	56	12	-	10	17	1	8
肺癌	79	43	41	86	20	241	1	8
肝癌	-	-	-	-	-	19	1	8

	患者数	平均在院日数	平均年齢
軽症	-	-	-
中等症	50	12.80	74.96
重症	21	12.76	80.95
超重症	-	-	-
不明	-	-	-

発症日から	患者数	平均在院日数	平均年齢	転院率
3日以内	316	18.52	77.16	66.77
その他	34	16.82	73.68	7.28

循環器内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K5951	経皮的カテーテル心筋焼灼術（心房中隔穿刺、心外膜アプローチ）	130	1.25	3.63	0.00%	66.65	高周波カテーテルアブレーション（ＲＦＣＡ）術3泊4日
K5493	経皮的冠動脈ステント留置術（その他）	66	2.38	2.59	0.00%	70.85	経皮的冠動脈形成術（PCI）
K5972	ペースメーカー移植術（経静脈電極）	38	3.87	5.26	7.50%	76.34	ペースメーカー植え込み術（ＰＭＩ）
K597-2	ペースメーカー交換術	34	1.06	1.56	0.00%	82.53	ペースメーカー電池交換２泊３日
K5491	経皮的冠動脈ステント留置術（急性心筋梗塞）	28	0.00	17.04	3.57%	64.57	経皮的冠動脈形成術（PCI）

　近年，心不全パンデミックと言われており，高齢者の心不全が増加してきています。新規に導入された心不全治療薬も多くあり，それらを用いて治療を行っています。原因疾患として多いものに，心房細動，心筋梗塞があります。経皮的カテーテル心筋焼灼術とは，カテーテルアブレーションと言われ，心房細動を治療する手術です。
　経皮的冠動脈ステント留置術とは，心筋梗塞で詰まった心臓の動脈（冠動脈）を医療用の風船で広げ，また詰まらないようにするためステントと呼ばれる筒状の金属を留置する手術です。
　ペースメーカー移植術・交換術とは，脈が遅くなってしまい，意識消失したり，心不全をきたしてしまったときに，心臓のリズムを補う役割をしてくれる小さな機械を体に植え込んだり，交換したりする手術です。心臓の動きの監視や治療を行います。ペースメーカーは，心臓の電気的信号を24時間監視し続け，心臓のリズムを整える必要があるときには，電気的刺激を送って治療を行います。

消化器内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K7211	内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径２ｃｍ未満）	183	1.06	1.14	0.54%	70.48	大腸ポリープ（2泊3日）
K6532	内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術（早期悪性腫瘍胃粘膜）	124	1.00	4.83	0.00％	74.46	内視鏡的粘膜下層剥離術
K721-4	早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術	117	1.05	4.51	0.00％	68.95	大腸粘膜下層剥離術
K654	内視鏡的消化管止血術	55	1.16	10.20	23.53%	77.35
K688	内視鏡的胆道ステント留置術	55	3.18	8.73	15.87％	73.75

　消化器内科では，内視鏡を用いて大腸や胃の病変部を観察し，必要時にポリープや腫瘍を切除しています。最も多く行われているのは，大腸ポリープの切除術です。次に多いのは早期の胃がんに対する内視鏡的早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術（ＥＳＤ）で，内視鏡を使って腫瘍を切除する治療法です。上位2つとも共通して術前術後の入院日数が少ないことが特徴です。
　救命救急センターを有する当院では，吐下血に対する止血術や，急性胆管炎に対する治療などを緊急時に対応できる体制を整えています。

腎臓・内分泌内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K6121ｲ	末梢動静脈瘻造設術（内シャント造設術）（単純）	24	10.33	13.75	22.58%	69.21
K616-41	経皮的シャント拡張術・血栓除去術（初回）	-	-	-	-	-
K596	体外ペースメーキング	-	-	-	-	-
K654	内視鏡的消化管止血術	-	-	-	-	-
K607-3	上腕動脈表在化法	-	-	-	-	-

　腎臓・内分泌内科では，地域の先生方との役割分担を進めながら，患者さんのＱＯＬ（生活の質）向上のため，透析アクセス関連の手術を他診療科の先生と連携し実施しています。

脳神経内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K664	胃瘻造設術（経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む）	13	11.15	26.08	35.00%	72.85
K386	気管切開術	-	-	-	-	-
K597-3	埋込型心電図記録計移植術	-	-	-	-	-
K5973	ペースメーカー移植術（リードレスペースメーカー）	-	-	-	-	-
K154-3	定位脳腫瘍生検術	-	-	-	-	-

　脳神経内科では，筋萎縮性側索硬化症などの食べ物の飲み込みにくさが進んだ疾患の方に，患者さんやご家族の意向を確認した上で，胃ろうを造設する手術を他診療科の先生と連携し実施しています。

腫瘍内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K6112	抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用埋込型カテーテル設置（四肢）	52	6.12	7.35	3.39%	67.02	入院CVポート造設
K635	胸水・腹水濾過濃縮再静注法	18	2.89	8.00	10.53%	66.11	腹水濾過濃縮再静注法
K688	内視鏡的胆道ステント留置術	-	-	-	-	-
K6822	胆管外瘻造設術（経皮経肝）	-	-	-	-	-
K6181	中心静脈注射用植込型カテーテル設置（四肢）	-	-	-	-	-

　腫瘍内科では消化器がんを中心に，化学療法（抗がん剤治療）や緩和治療を行っています。
　最も多く行われているのは，抗がん剤治療を行うために必要な点滴薬を注入する際の入り口を作る手術です。カテーテルを埋め込むことで頻回に行われる抗がん剤点滴が安定かつ安楽に行うことができます。次に多いのはがん性の胸水・腹水を穿刺・濾過して必要な成分のみを点滴で戻す治療です。
　腫瘍内科では，患者さん一人一人の生活スタイルに合った治療を続けられるよう支援しています。

外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K672-2	腹腔鏡下胆嚢摘出術	145	0.95	4.34	4.08%	64.36	腹腔鏡下胆嚢摘出術（前日）
K6335	鼠径ヘルニア手術	116	0.86	2.22	0.00%	68.89	成人鼠径ヘルニアSS（前日）
K719-3	腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術	95	1.61	8.92	6.32%	73.67	腹腔鏡下結腸切除術（前日）
K4762	乳腺悪性腫瘍手術（乳房部分切除術）（腋窩部郭清を伴わない）	70	1.00	2.81	0.00%	62.14	乳腺腫瘍手術（乳房温存用）
K4763	乳腺悪性腫瘍手術（乳房切除術）（腋窩部郭清を伴わない）	49	1.20	6.90	4.08%	64.29	乳腺腫瘍手術（全摘・郭清用）

　外科では，院内でも患者用パスを先駆けて導入し治療計画に沿って，様々な病気・手術を担当しています。体への負担を軽減する観点から，内視鏡を用いた手術の実施を積極的に行っています。
　胆のう炎や胆石症などの病気に対して，胆嚢摘出術を行いますが，急性胆のう炎の場合は，まず内科的な治療で炎症を改善させて一旦退院し，改めて外科へ手術目的に再入院するケースが典型的です。
　鼠径ヘルニアは，発生する頻度の高いヘルニアで，当院で行う手術数も多くなっています。
　大腸がんに対する結腸の切除手術については，地域がん診療連携拠点病院として診療科の垣根を越えた連携のもと，患者さんへの治療方法を選択・実施しています。
　乳がんに対する手術については，乳腺外科指導医を含む2名体制で診療にあたり，根治性と美容面を重視した乳房温存手術，センチネルリンパ節生検を積極的に行っています。乳房再建実施施設にも認定されているので，保険でインプラントを用いた再建が可能です。形成外科の医師と連携し実施しています。

心臓血管外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K5551	弁置換術（１弁）	14	4.21	24.43	7.14%	65.07	心臓血管外科　術前～術後パス
K560-22ﾆ	オープン型ステントグラフト内挿術（上行・弓部同時、その他）	-	-	-	-	-
K552-22	冠動脈、大動脈バイパス移植術（人工心肺不使用）（２吻合以上）	-	-	-	-	-
K5601ﾆ	大動脈瘤切除術（上行大動脈）（その他）	-	-	-	-	-
K5612ｲ	ステントグラフト内挿術（胸部大動脈）	-	-	-	-	-

　カテーテル弁置換，胸部大動脈ステントグラフト，小開胸手術，人工心肺非使用下冠動脈バイパス術等の低侵襲心臓外科治療にも積極的に対応しています。また，急性大動脈解離手術においても積極的なオープンステントグラフト使用により急性期及び遠隔成績の向上に努めています。

呼吸器外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K514-23	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（肺葉切除又は１肺葉を超える）	45	1.00	6.67	0.00%	70.82	胸腔鏡下肺葉切除術
K5131	胸腔鏡下肺切除術（肺嚢胞手術（楔状部分切除））	25	6.28	4.36	4.00％	36.20	胸腔鏡下自然気胸術SS
K514-22	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（区域切除）	16	1.00	6.00	6.25％	71.50	胸腔鏡下肺葉切除術
K514-21	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（部分切除）	13	1.00	4.38	0.00%	73.00	胸腔鏡下肺部分切除術
K513-2	胸腔鏡下良性縦隔腫瘍手術	-	-	-	-	-

　呼吸器外科で最も多い手術は，高齢者に発症することが多い原発性肺がんや転移性肺がんに対して肺の一部分を切除する手術です。がんの進行度と悪性度および体の耐術能（手術や麻酔に耐える力）を呼吸器内科や放射線治療科と吟味し，協力しながら患者さんに適した手術選択を心がけています。
　当科での手術は，体の負担が少ない胸腔鏡下手術を積極的に採用しています。また，機能温存のため，気管支形成術，血管形成術などの手術も行っています。また，令和5年1月よりロボット支援手術も開始しています。

脳神経外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K164-2	慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術	45	0.73	10.07	40.00%	79.36
K1781	脳血管内手術（１箇所）	32	2.00	29.06	46.88%	60.19
K1771	脳動脈瘤頸部クリッピング（１箇所）	23	0.91	27.52	47.83%	66.22
K178-4	経皮的脳血栓回収術	22	0.00	15.64	69.57%	76.95
K1643	頭蓋内血腫除去術（開頭）（脳内）	-	-	-	-	-

　当院には脳神経内科と脳神経外科が密に連携する脳神経センターがあり，最大の特徴は，365日24時間体制で救急医療に対応できる体制を整えていることです。
　脳塞栓症に対する血栓溶解療法に加え，脳神経外科では，カテーテル技術を用いる脳血管内治療のほか，神経内視鏡を用いて小さな傷口で行う脳内出血の除去などを積極的に行っています。
　一刻を争うことの多い疾患に対し，複数の医師，看護師，診療放射線技師，臨床工学技士など多職種が協力しながら治療を行っています。
　手術機器の進化へ対応しながら治療技術を向上し，24時間体制下の救急医療を提供することが使命であり，回復期・慢性期のリハビリテーションや介護に関しては，周辺施設との地域医療連携ネットワークを活用し，地域完結型の医療を目指しています。

整形外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K0461	骨折観血的手術（大腿）	164	4.15	10.77	87.95%	84.73	大腿骨診療計画書
K1426	脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（椎弓形成）	99	2.43	15.23	44.44%	71.63	腰部脊柱管狭窄症・腰椎椎間板ヘルニア
K0811	人工骨頭挿入術（股）	63	5.44	12.08	98.41%	75.92
K1422	脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（後方又は後側方固定）	45	6.29	20.18	72.00%	68.80
K0821	人工関節置換術（股）	42	1.90	16.10	62.79%	68.86

　整形外科で一番多い手術は大腿骨骨折の手術です。多くは大腿骨近位部骨折で骨粗鬆症のある高齢者に多く，骨折の原因は転倒によるものが多くを占めます。3番目に症例数の多い股関節の人工骨頭挿入術も大腿骨の近位部骨折に対して行われる手術です。2番目に多い手術は，脊椎のヘルニアや頚椎や腰椎の脊柱管狭窄症に対する手術です。4番目に多い手術は，主に脊椎外傷に対する手術です。
　当科では，救急医療と高度医療に対応すべく，回復期におけるリハビリテーションや介護に関しては，地域の病院や施設との連携を行い，地域完結型の医療を目指しています。

皮膚科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K0072	皮膚悪性腫瘍切除術（単純切除）	13	1.00	5.54	0.00%	84.00
K0022	デブリードマン（１００ｃｍ２以上３０００ｃｍ２未満）	-	-	-	-	-
K0132	分層植皮術（２５ｃｍ２以上１００ｃｍ２未満）	-	-	-	-	-
K0301	四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術（躯幹）	-	-	-	-	-
K0064	皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部以外）（長径１２ｃｍ以上）	-	-	-	-	-

　皮膚科では皮膚に発生した腫瘍（できもの）の切除が最も多く行われています。皮膚の悪性腫瘍切除術・摘出術とは悪性の腫瘍（皮膚がん）に対する手術で，腫瘍の種類や広がりなどにより切除する範囲が異なります。単純切除はリンパ節を切除しない手術方法で，比較的早期に発見された場合に行います。デブリードマンとは，患部の壊死した組織を取り除く手術のことで，分層植皮術とは皮膚を薄く採取して移植する手術のことです。上記は入院のみの症例数ですが，当科では日帰り手術を推進しており，日帰り手術の症例数を含めると55件実施しています。

泌尿器科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K8036ｲ	膀胱悪性腫瘍手術（経尿道的手術）（電解質溶液利用）	142	1.31	4.19	0.70%	73.93	経尿道的膀胱腫瘍切除術
K783-2	経尿道的尿管ステント留置術	35	0.51	8.17	10.87%	73.09
K843-3	腹腔鏡下小切開前立腺悪性腫瘍手術	33	1.00	8.70	0.00%	70.09	前立腺全摘術（前日入院用）
K773-2	腹腔鏡下小切開前立腺悪性腫瘍手術	24	1.08	8.21	0.00%	71.50	鏡視下手術
K8411	経尿道的前立腺手術（電解質溶液利用）	23	1.57	5.96	4.35%	73.96	経尿道的前立腺切除術（入院用）

　泌尿器科の手術は特に膀胱がんが多く，経尿道的手術は県内最多となっており，年間140件以上行っています。第2位の経尿道的ステント留置術は，腎臓と膀胱をつなぐ管である尿管が，腫瘍・結石など何らかの原因で狭くなった場合に行う治療です。尿管ステント交換も含めると年間300件以上行っています。第3位は前立腺がんの手術で，現在はすべてロボット支援腹腔鏡下手術になっています。第4位は腎がんや尿管がんに対する手術で，今後一部のがんに対してはロボット支援手術を導入していく予定です。

産科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K8982	帝王切開術（選択帝王切開）	75	2.65	6.89	1.33%	32.92	帝王切開（7日目）
K8981	帝王切開術（緊急帝王切開）	44	3.52	7.11	0.00%	32.64	緊急帝王切開（7日目）
K8881	子宮附属器腫瘍摘出術（両側）（開腹）	-	-	-	-	-
K902	胎盤用手剥離術	-	-	-	-	-
K897	頸管裂創縫合術（分娩時）	-	-	-	-	-

　産科では，小児科との連携のもと，地域周産期母子医療センターとしての役割を有し，大崎市はもとより，県北広範囲に渡って母体搬送を受け入れています。特にハイリスク妊娠や分娩を取り扱うことが多く，帝王切開術（選択ならびに緊急）が手術症例数の上位となっています。

婦人科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K8882	子宮附属器腫瘍摘出術（両側）（腹腔鏡）	85	0.89	3.06	0.00%	45.92	ラパロ下手術
K877	子宮全摘術	68	1.10	7.22	0.00%	50.99	開腹手術
K867	子宮頸部（腟部）切除術	49	1.00	1.96	0.00%	43.65	円錐切除術パス
K879	子宮悪性腫瘍手術	40	1.33	8.10	0.00%	59.68	開腹手術
K8881	子宮附属器腫瘍摘出術（両側）（開腹）	35	1.97	8.23	0.00%	52.77	開腹手術

　婦人科では，子宮筋腫・卵巣腫瘍・子宮内膜症などの良性疾患，子宮頚がん・子宮体がん・卵巣がんといった婦人科悪性腫瘍，子宮脱や更年期障害，月経異常などの婦人科疾患の診断・治療にあたっています。治療法の選択はガイドラインに則り，さらに患者さんの希望や全身状態，社会的背景を考慮して決定します。

眼科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K2821ﾛ	水晶体再建術（眼内レンズを挿入）（その他）	350	0.05	1.09	0.00%	76.89	白内障
K2801	硝子体茎顕微鏡下離断術（網膜付着組織を含む）	136	0.11	3.33	0.00%	63.96	硝子体3泊4日
K2802	硝子体茎顕微鏡下離断術（その他）	24	0.00	2.75	0.00%	69.42	硝子体3泊4日
K2422	斜視手術（後転法）	-	-	-	-	-
K2821ｲ	水晶体再建術（眼内レンズを挿入）（縫着レンズ挿入）	-	-	-	-	-

　眼科で多い手術は白内障の手術です。上記は入院での手術件数ですが，外来における日帰り手術も積極的に行っており，令和4年度の外来手術件数は年間約570件でした。
　白内障の手術には糖尿病性網膜症や黄斑などの病気の治療のための手術が上位となっています。この病気は，放置することで失明の危険性がある重篤な病気であり，当院ではより力を入れています。また，専門性の高い疾患に関しては，東北大学病院と連携して治療を行っています。

耳鼻咽喉科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K340-5	内視鏡下鼻・副鼻腔手術３型（選択的（複数洞）副鼻腔手術）	42	1.07	4.14	0.00%	55.24	成人用口蓋扁桃摘出術
K3772	口蓋扁桃手術（摘出）	38	1.00	5.84	0.00%	32.84
K368	扁桃周囲膿瘍切開術	21	0.24	5.71	0.00%	43.24
K4571	耳下腺腫瘍摘出術（耳下腺浅葉摘出術）	14	1.00	5.14	0.00%	60.50
K340-4	内視鏡下鼻・副鼻腔手術２型（副鼻腔単洞手術）	14	1.14	4.14	0.00%	65.07

　宮城県北唯一の耳鼻咽喉科医常勤施設として，耳鼻咽喉科疾患全般に幅広く対応しています。
　慢性副鼻腔炎，扁桃周囲膿瘍などの手術が上位を占めています。
　その他，慢性中耳炎に対する鼓室形成術をはじめ、顎下腺･耳下腺腫瘍摘出，早期喉頭がんに対するレーザー手術など幅広い領域に対してより専門性の高い手術を行っています。

DPC	傷病名	入院契機	症例数	発生率
130100	播種性血管内凝固症候群	同一	12	0.09%
130100	播種性血管内凝固症候群	異なる	9	0.07%
180010	敗血症	同一	47	0.36%
180010	敗血症	異なる	10	0.08%
180035	その他の真菌感染症	同一	16	0.12%
180035	その他の真菌感染症	異なる	1	0.01%
180040	手術・処置等の合併症	同一	34	0.26%
180040	手術・処置等の合併症	異なる	-	-

令和４年度 大崎市民 病院指標

令和４年度大崎市民病院指標