感染管理部
感染管理部の理念
当院のICT(Infection Control Team 感染制御チーム)は1999年に創設され,院内感染対策活動を続けていましたが,より円滑な対策の実施を目的とし,2005年には各部門から独立した感染管理部が設置されました。当初は医師と臨床検査技師が中心に感染対策に注力していましたが,2013年には,医師,看護師,薬剤師,臨床検査技師がチームを組んで,具体的な活動内容を明示しながら院内の感染対策を実現できる組織へと一新しました。
感染管理部の目的は以下に集約されます。
- 1)病院感染の防止
- 2)医療者の健康と安全の確保
- 3)適切な感染症治療の確立
※医療者とは病院の全構成者を指し,患者及び家族,職員,学生(研究生,大学院生,医学科学生,保健学科学生),ボランティア,関係事業者(給食,清掃,廃棄物など)を対象としています。
運営体制
感染管理室職員 14人(令和4年4月1日現在)
業務の内容
I.教育と研修
- ①職員(連携医療機関の職員を含む)を対象とした院内感染対策に関する教育の実施
- ②感染対策に関する情報の周知徹底
II.感染対策相談(コンサルテーション)
- ①各部署からの院内感染対策や,病院内で発生した感染症の診断,治療に関する質問への根拠に基づいた改善と指導
- ②患者・家族・地域住民などへの情報提供
- ③連携医療機関からの感染対策に関する質問への根拠に基づいた改善と指導
III.発生動向監視(サーベイランス)
- ①細菌検出状況の継続的な分析の実施
- ②各部署における院内感染事例の把握
- ③病院感染の発生率に関するサーベイランスの継続的実施
- ④サーベイランスの結果をもとにした効率的な感染対策の立案と評価
- ⑤地域や全国のサーベイランスへ参加し,自施設の感染対策を評価
- ⑥検出細菌の薬剤感受性成績を分析,評価
IV.対策実施の適正化
- ①最新のエビデンスやガイドラインを参考にした院内感染対策のマニュアル作成と改訂
- ②ICTラウンドを通じた適正な院内感染対策の指導
- ③感染対策に関わる物品の適正な採用と使用方法の伝達
- ④感染対策に関連する施設構造の適正な評価と改善
- ⑤適正な抗菌薬の使用や投与法の指導
- ⑥特定抗菌薬(広域スペクトラムを有する抗菌薬,抗 MRSA薬など)の抗菌薬の適正使用の監視
V.流行・多発時の介入
- ①サーベイランスデータなどから院内感染の増加が疑われ,あるいは確認された場合には,疫学的手法などを用いての要因分析
- ②院内感染の増加が確認された場合は,要因分析から得られたデータなどを基に改善策を構築
- ③1度発生した病原微生物による再流行・再多発を防止できるような対策の立案
- ④サーベイランスデータ,病棟ラウンドによる所見,要因分析の結果などの情報の共有
VI.職員の感染症管理
- ①針刺し・切創事故を管理と事故後健診の実施
- ②麻疹,風疹,水痘,流行性耳下腺炎,B型肝炎,インフルエンザウイルスのワクチン接種
- ③感染性胃腸炎と流行性感冒の発生状況の確認と予防投与の実施
- ④院内発生結核の接触者調査と健診
分院との連携
大崎市民病院では,関連する医療機関(鳴子温泉分院,岩出山分院,鹿島台分院,田尻診療所)と連携をしながら,以下の内容を中心に感染対策に取り組んでいます。
- 年4回の医師,看護師,薬剤師,臨床検査技師による感染対策共同カンファレンスの開催(診療報酬感染対策加算に準ずる)
- 相互のICTラウンド
- 本院感染管理部による感染対策コンサルテーション
- 感染対策に必要な物品の共同購入
- 感染対策に関係する学会等への共同参加
- 本院の感染管理リンクナース会への定期参加
- 本院ICTスタッフによる研修会の開催
感染対策は,地域の病院が同じ目的に向かって歩調を合わせながら取り組むことで,より大きな効果が期待できるとの考えから,今後も大崎市民病院事業として感染対策に注力する考えです。
感染症情報
- 感染症情報(第6~10週)を掲載しました。
- 感染症情報(第4・5週)
- 感染症情報(第3週)
- 感染症情報(第2週)
- 感染症情報(第1週)
- 感染症情報(第52週)
- 感染症情報(第51週)
- 感染症情報(第50週)
- 感染症情報(第49週)
- 感染症情報(第48週)
- 感染症情報(第47週)
- 感染症情報(第46週)
- 感染症情報(第45週)
- 感染症情報(第44週)
- 感染症情報(第43週)
- 感染症情報(第42週)
- 感染症情報(第41週)
- 感染症情報(第40週)
- 感染症情報(第39週)
- 感染症情報(第38週)
- 感染症情報(第37週)
- 感染症情報(第36週)
- 感染症情報(第35週)
- 感染症情報(第34週)
- 感染症情報(第33週)
- 感染症情報(第32週)
- 感染症情報(第31週)
- 感染症情報(第30週)
- 感染症情報(第29週)
- 感染症情報(第28週)
- 感染症情報(第27週)
- 感染症情報(第26週)
- 感染症情報(第25週)
- 感染症情報(第24週)
- 感染症情報(第23週)
- 感染症情報(第22週)
- 感染症情報(第21週)
- 感染症情報(第20週)
- 感染症情報(第19週)
- 感染症情報(第17・18週)
- 感染症情報(第16週)
- 感染症情報(第15週)
- 感染症情報(第14週)
- 感染症情報(第13週)
- 感染症情報(第12週)
- 感染症情報(第11週)
- 感染症情報(第10週)
- 感染症情報(第9週)
- 感染症情報(第7・8週)
- 感染症情報(第6週)
- 感染症情報(第5週)
- 感染症情報(第4週)
- 感染症情報(第3週)
- 感染症情報(第2週)
- 感染症情報(第1週)
- 大崎保健所管内の感染症情報はこちら
- 宮城県内の感染症情報はこちら
ICTだより
- ICTだより119号 「RSウイルス宮城県で流行傾向について」
- ICTだより118号 「針刺し粘膜曝露発生件数について」
- ICTだより117号 令和元年度第2回院内感染対策研修会開催報告について
- ICTだより116号 新採用薬の抗インフルエンザ薬ゾフルーザ錠について
- ICTだより115号 夏に流行する感染症について
- ICTだより114号 麻疹の予防方法と保健所の届け出について
- ICTだより113号 抗菌薬適正使用支援チーム(AST)
- ICTだより112号 インフルエンザの検査方法
- ICTだより111号 抗インフルエンザ薬服用後の異常行動について
- ICTだより110号 第二回感染対策研修会 開催報告
- ICTだより109号 季節性インフルエンザワクチン供給について
- ICTだより108号 大崎市民病院での食中毒予防対策
- ICTだより107号 第1回感染対策研修会開催報告
- ICTだより106号 大崎市民病院への生花持ち込みについて
- ICTだより105号 手指衛生キャンペーン実施のお知らせ
- ICTだより104号 N95マスクフィットテストについて
- ICTだより第103号 麻疹のアウトブレイク発生中
- ICTだより102号 抗インフルエンザ薬の予防投与について
- ICTだより101号 血液培養採取促進キャンペーン
- ICTだより100号 鳥類における鳥インフルエンザH5N6の流行
- ICTだより99号 遺伝子型ノロウイルスの流行状況
- ICTだより98号 風疹とその感染対策
- ICTだより97号 今夏に発生した麻疹集団感染
- ICTだより96号 薬剤耐性(AMR)対策アクションプランの概要
- ICTだより95号 流行性耳下腺炎の現状
- ICTだより94号 結核感染拡大防止策
- ICTだより93号 結核感染補助診断としてのインターフェロンγ遊離試験について
- ICTだより92号 標準予防策の概要と具体例
- ICTだより91号インフルエンザ迅速検査キットの現状
- ICTだより90号 針刺し切創・皮膚粘膜曝露時の対応
- ICTだより89号 オカルトB型肝炎ウイルス感染
- ICTだより88号 カルバペネム耐性腸内細菌科細菌
- ICTだより87号 インフルエンザ感染対策
- ICTだより86号 ノロウイルス感染症と感染対策
- ICTだより85号 蚊媒介感染症
- ICTだより84号 手足口病と感染対策
- ICTだより83号 ウイルス感染症の脅威
- ICTだより82号 韓国でのMERS感染拡大
- ICTだより81号 感染予防バンドル2
- ICTだより80号 感染予防バンドル
- ICTだより79号 日本における感染対策専門職の資格
- ICTだより78号 インフルエンザ関連情報
- ICTだより77号 インフルエンザワクチンの現状
- ICTだより76号 インフルエンザ感染対策と予防投与
- ICTだより75号 エボラウイルス病と感染予防策
- ICTだより74号 エボラウイルス病
- ICTだより73号 デング熱続報
- ICTだより72号 効果的な抗MRSA薬の投与法
- ICTだより71号 カテーテル関連血流感染予防としてのクロルヘキシジン
- ICTだより70号 B型肝炎ワクチン接種の重要性
- ICTだより69号 手術時手洗いラビング法の導入
- ICTだより68号 新たな抗インフルエンザ薬承認
- ICTだより67号 麻疹流行の兆しA型肝炎報告急増感染防止対策地域連携相互評価
- ICTだより66号 環境感染学会&薬剤耐性インフルエンザ
- ICTだより65号 薬剤耐性インフルエンザ
- ICTだより64号 手指衛生に関する最新報告